口臭
口臭は「生理的口臭」と「病的口臭」の2種類に分けることができます。
生理的口臭は寝起きや空腹時に発生する口臭で、病的口臭は虫歯や歯周病、副鼻腔炎や咽頭炎などや消化器官系の病気が原因で発生する口臭のことを指します。
このページでは、口臭の原因と治療法、そして口臭の治療の流れについてご説明いたします。
口臭の原因
口臭の原因は様々ですが、およそ87%の口臭の原因がお口の中にあることが判明しており、お口の中でも特に「舌ごけ」と呼ばれる舌の上に付着する舌苔(ぜったい)という苔状の物質が原因となって口臭が発生します。
舌苔の中には「揮発性硫黄化合物」という物質が多く含まれており、揮発性硫黄化合物はお口の中にひそむ嫌気性菌という細菌がタンパク質やアミノ酸を分解した時に作られ、口臭の臭いの元になります。
口臭の治療法について
口臭の治療法としては、口臭の87%以上の原因となる舌苔を除去する「舌清掃」を行うのが一般的です。
舌清掃は口臭の症状を持つ患者様がご自身で行うことができます。
舌清掃では歯ブラシや専用の舌ブラシを使い、舌の上に付着した舌苔を取り除きます。
病的口臭の治療について
舌苔が原因の口臭は舌清掃で治療が可能ですが、歯茎が下がってきたりや歯を支えている歯槽骨が溶けるなどの歯周病、そして副鼻腔炎や消化器官系などの内臓疾患が原因となって発生する口臭については原因となる病気そのものを治療する必要があります。
口臭が内臓疾患が原因となって発生している場合には、ほとんどのケースで口臭以外の内臓の病気の自覚症状を患者様がご自身で感じていることが多いです。
口臭の治療の流れ
歯医者で行うプロによる口臭の治療では、まず最初に口臭の症状のある患者様へのカウンセリングを行い、口臭を自覚し始めた時期や口臭が続いている期間、口臭の悩みなどをお伺いします。
そして口臭の臭いであるガスを測定するためのチェッカーを用いて患者様に口臭が本当に発生しているのかどうかを確認し、口臭が確認できた時には、歯医者による口臭対策指導および口臭を抑制するためのブレスケア用品などの口臭抑制剤の処方を行い、身体の外側と内側から口臭改善のためのアプローチをすることとなります。
具体的には、PMTCと呼ばれるプロによる歯の歯垢や歯石の除去や患者様がご自身で行う口臭対策の内容についての指導など、患者様のホームケアと歯医者で行うプロケアを合わせて口臭治療を行います。
口臭治療にかかる期間は患者様の口臭の症状によって異なりますが、早ければ2週間程度で口臭の症状が緩和するケースもあります。